ファイナンシャル・プランナー1級取得のための【FP講座】3級もまだ取得していないひとにこそみてほしい【実践編】

前回、「ファイナンシャル・プランナー1級取得のための【FP講座】」の【概要編】で、私のFP1級合格までの勉強方法についておおまかなお話をさせていただきましたが、今回の【実践編】では、その勉強方法について細かく説明していきたいと思います。

まず、最初に資産相談マップを作りましょう。

FP講座の【概要編】で、「FPの勉強は、FP1級の勉強から始めた方がいいよ」というお話をさせていただきましたが、具体的にはどうしたらよいのでしょうか。

もっと、厳密に言うと、FP1級の実技試験(2次試験)の問題を分析することから始めるといいと思います。

FP1級の実技試験は、顧客からの資産相談です。

資産相談の内容は、大きく分けると、「相続税の軽減対策」と「小規模経営の事業承継」です。

相続税の軽減対策を例にとって説明していきましょう。

相続税の軽減対策の具体的な手段をまとめると次のようなマップが完成します。

この「相続税の軽減対策」のマップの「生命保険の活用」というところを見てください。生命保険の活用には、「死亡保険金の非課税制度」と「相続税評価:解約返戻金相当額」がありますが、他にも相続税の軽減にはなりませんが、生命保険の有効活用策として、相続税原資をつくる効果や死亡保険金の受取人を明示することで、遺産分割をスムーズにする効果などがあります。

その中で、「死亡保険金の非課税制度」の提案を顧客にする際に、非課税額の計算方法(法定相続人×500万円)や、法定相続人の対象範囲などの知識が必要になってくるわけです。

これらの知識を個別に憶えるよりも、「相続財産の軽減対策」として顧客に提案する一連の知識として憶えた方が効率がいいし、その知識がどのような場面で使われるかを意識した方が身に付きやすくなります。

FP1級のとりわけ、実技試験の問題を分析することは、顧客の資産相談の関心がどこにあるか、個々の知識がどのような形で必要になってくるかを理解するのに役立ちます。

FP2級対策:「宅地建物取引士」試験問題集で勉強

【概要編】で、お話しましたが、FP試験で一番大変なのは、FP2級です。

理由は、出題範囲が広範囲にわたっているからです。

金融関係では、預貯金、投資信託、生命保険、損害保険、さらには、年金制度、不動産関係と、これらすべての業務経験があるひとはほとんどいないと思われます。そんな中でも、業務経験という点でもっとも恵まれた人たちがいます。

郵便局の社員です。

とりわけ、「窓口局」といわれる、集配業務がない郵便局の社員です。なぜなら、窓口局の社員は、通常、「郵便窓口」と「貯金・保険窓口」に担当が分かれますが、この「貯金・保険窓口」を担当した社員は、一人で貯金業務(年金自動受け取り、貯金、投資信託(紹介局として取扱局への取次のみの場合もあり))、保険業務(生命保険、がん保険、自賠責保険、自動車保険(紹介局として取扱局への取次のみの場合もあり))を行わなけらばなりません。

他の金融関係の会社で、これだけの業務を一人でやるところは郵便局の他にはないでしょう。民営化の前までは、簡易保険商品や国債を販売する際には、特別な資格を必要としませんでしたが、民営化後には、「生命保険募集人」、「証券外務員(特別会員)」「損害保険募集人」の資格が必要になります。郵便局の「貯金・保険窓口」の担当者は一人でこれら資格をすべて持っています。

その上、身近な金融機関として、「年金自動受け取り」には非常に力を入れているので、年金制度にも詳しい社員がたくさんいます。郵便局の社員はFPを受験する上で業務経験という点では非常に有利だと言えるでしょう。

今ではどうか知りませんが、私が受験勉強をしていた頃は、郵便貯金の担保定額貯金の貸付限度額を問う問題が出題されたこともありました。

ところが、これほど恵まれた郵便局の社員でもお手上げの分野があります。

「不動産業務」です。

郵便局の社員に限らず、金融機関に勤めているひとでも、融資担当者以外は「不動産業務」を日常的に担当しているひとはほとんどいないでしょう。融資担当のひとでも、「建ぺい率」とか「容積率」の計算などはほとんどしていないと思います。

FP2級の受験勉強で一番苦労したのが、「不動産業務」の教材探しでした。

まず、不動産関係の知識で何が重要なのか、検討もつかないような状況でたどり着いた答えは、「宅地建物取引士」試験問題集でした。

FP試験の「不動産業務」の問題で、この「宅地建物取引士」の試験範囲を越えた出題がなされることはまずないだろうと考えたからです。「宅地建物取引士」の勉強をしたことで、FP試験の「不動産業務」は私の得意分野となり点数を稼ぐ科目となりました。

なぜ、FP試験の「不動産業務」の受験勉強に、「宅地建物取引士」の資格試験の勉強までしたかと言うと、FP2級の過去の問題を見ていたら、今まで聞いたこともない不動産関係の専門用語が突然飛び出してきたことが何回かあったからです。用語がわからなけらば問題を読み進めることができません。

FP1級対策:教材としておすすめの書籍

まず、「きんざいファイナンシャル・プランナーズ・センター」から出版されている「FP提案力の強化書」は必ず目を通しておきましょう。

この本は、「FPマニュアル」の後継本という位置付けで、受験機関が発行している書籍ですので、これを読まずにFP1級を受験するのは無謀です。

FP1級の実技試験では、「FPと職業倫理について」という問題が必ず出題されます。「FP提案力の強化書」をよく読んで答えられるようにしておきましょう。

この本に書かれていることを理解せずに、FP1級の実技試験(2次試験)の面接試験に臨むと、必ず面接官に「そんなことも知らないのか」と突っ込まれます。

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FP3級を受ける前に、読んでおいた方がよい書籍です。

それから、書籍ではありませんが、「国税庁」のホームページに「相続財産や贈与財産の評価」というページがあります。相続財産の評価の根拠が財産種類により明示されています。FP資格試験の問題となる根拠がすべてここに書かれています。過去の問題をいろいろ眺める前に、最初からこのページを見ておけばよかったと後悔しました。