【直販投信】大手資産運用会社も乗り出してきた直販投信の実力と今後の課題について

「郵便局の投資信託を使って、自分だけの年金作りをしましょう。」というサイトの主旨とは異なり、今日は、「直販投信」の話をしたいと思います。

「直販投信」とは?

ところで、皆さんは「直販投信」というものをご存知でしょうか。

日本では、まだまだ「直販投信」の種類も少なく、投資信託といえば、販売会社から経由して購入する間接販売の投資信託がほとんどだと思います。

「直販投信」というのは文字通り、 投信の運用会社が銀行や証券会社などの販売会社を通さずに個人投資家へ投信を直接販売するものです。

そのメリットは、販売会社に支払う手数料がないつまりノーロードの投資信託ということです。

直販投信の草分け的存在「さわかみファンド」

直接投信の草分け的な存在は、「さわかみファンド」です。

設立者の「 澤上篤人」氏は、スイスのジュネーヴに本社を置く、ヨーロッパ最大級の資産運用会社の日本法人の「ピクテ・ジャパン代表を務め」、 1996年に「さわかみ投資顧問(現 さわかみ投信)」を設立し、1999年には「さわかみファンド」を設定しました。

日本における長期運用のパイオニアとして熱い支持を集めた人です。

「直販投信」の販売手数料がかからないというメリットは、澤上氏のかかげる投資理念をみてみると、それは単なる「おまけ」程度のものにしか過ぎないことがわかります。

澤上氏は、販売会社がとにかく投信の売買を成立させ、販売手数料を稼ぐことに夢中になり、その後のファンドの運用成績がどうなろうとも(基準価額がどんなに下落しようが)いっこうに気にしない姿勢を大変嘆いていました。

お客さまから預かった大切な資産を、半分以下に目減りさせてもいいのかというファンド・マネージャーの責任を説いていました。

基準価額が、10,000円のファンドが、2千円代にまで落ち込む投資信託も珍しくない中で、「さわかみファンド」は、24,736円(2020年 6月5日現在)という運用成績を誇っています。

これまで、「直接投信」の多くは「独立系運用会社」といわれる運用会社が多く、セミナーで参加者を募り、ファンドを販売してきた性格上、顧客の顔が見える責任ある対応をとってきたからこそ、基準価額も順調に伸ばしてきたのでしょう。

「さわかみファンド」以外の直接投信の各ファンドも概ね良好な運用成績を維持しています。

「直販投信」の今後の課題

このように多くの「直販投信」が好成績をあげ、投資家の注目を集めるにつれ、今まで独立系運用会社のファンドがほとんどでしたが、大手の資産運用会社も「直販投信」に乗り出してきました。

2015年4月より「SMAM投信直販ネット」をスタートさせた「 三井住友アセットマネジメント 」が大手運用会社として投資信託の本格的な直接販売のはじまりです。

しかし、 投資規模が大きくなるにつれて、投資対象に大型株を組み入れざるをえなくなるなど、運用先に苦慮するようになり、従来の好成績を維持するのが難しくなってきます。

大切なのは、投資家が長期投資のしくみをよく理解し、短期の利益に一喜一憂することなく、自分にあったファンドを見抜く投資リテラシーを向上させていくことだと思います。